卓ゲ好きの猫又

【レジスタンス:アヴァロン】このゲームのジレンマ

今回はレジスタンスアヴァロンの記事です。

 

レジスタンス:アヴァロン日本語版

レジスタンス:アヴァロン日本語版

 

 

2019.7.31 加筆・修正を行いました

 

このゲームはやればやるほど奥深さを感じます。それはこのゲームのジレンマが極めて美しいからです。僕は色々なボードゲームをやっていますがアヴァロン以上に優れたジレンマを持つゲームをやったことがありません。

今回はそんなアヴァロンのジレンマについてまとめました。

 

マーリンの誘導

マーリンが誘導すればするほど旅は成功しやすくなるが、暗殺されやすくなる。

マーリンには正解が見えています。それを伝えるべく正しい推理をすれば、仲間がその推理に納得してくれれば、仲間も正しい推理をしてくれますが、正解を伝えようとすればするほど、暗殺されやすくなります。

逆に、戦士のフリに撤する、つまり、あえて間違った推理を展開しまくるというプレイもできます。これをすればするほど暗殺されにくくなりますが、この推理に仲間が納得してしまった場合、仲間もどんどんミスリードを繰り返すことになります。特にパーシヴァルはこの影響を受けやすい役職です。

これは誘導だけでなく投票行動にも言えることです。

マーリンはここのバランスに気をつけてプレイすべきですが、バランスに唯一解はなく、状況に応じて良いバランスを見つけて動くことになります。

ただし、バランスもクソもない状況があります。それは誘導しなくとも仲間が正しい推理をガンガン展開して、正しい投票をしてくれているときです。この場合、マーリンにとって非常に楽な展開になります。このゲームは、青陣営はこのような状況を目指し、赤陣営はこの真逆の状況を目指すゲームです。

 

情報を出す行動

情報を出そうとすればするほど赤陣営を見つけやすくなるが、マーリンが透けやすくなる。

情報を出す行動、これは発言、投票、指名など様々です。また、パーシヴァルCOや「怪しいと思う人を指差して票が少ない人を指名」などの特殊な作戦も情報を出す行動です。

議論をすればするほど、投票ログが増えれば増えるほど、作戦をすればするほど情報は出ますが、同時に赤陣営にマーリンを探すためのヒントを渡すことになっています。

青陣営はこのバランスを考えてプレイすべきです。状況次第では、「青確定がリーダーになるまで却下を出し続ける」など、投票でマーリンが透けないようにするための工夫も必要です。

ただし、これに関しては序盤は「マーリンは遊びが効く」が、「赤陣営は遊びが効かない」という特徴があります。まだ1回も旅が失敗していない場合はマーリンはあえてミスリードをするなどのブラフが比較的しやすいです。それに対して赤陣営は、第2ラウンドの編成が全員青になった時点で負けが確定するので、赤陣営は序盤から「あえて自陣営が不利になる行動」が比較的取りづらくなるという特徴があります。

したがって「情報を出す行動」は序盤はリスクが低いが終盤はリスクが高いということになります。一つの目安にしてください。

 

このゲームのセオリーを語る上で

このゲームは以上のようなジレンマで成り立っています。簡単に言うと、「旅の成功しやすさ」と「マーリンの暗殺されにくさ」が背反の関係になっていて、しかし青陣営は旅を3回成功させマーリンは暗殺回避しなければならないというゲーム性になっています。

だから、このゲームの進行論にはメリット・デメリットの両方があるのでメリットとデメリットをきちんと比較して進行論を語るべきだなと思いました。

 
余談(ほとんど愚痴)

近年、人狼ゲームの発展が目覚ましい。しかし、レジスタンスアヴァロンはどうなんだっ!

ネットで「人狼 セオリー」で検索すると様々なサイトが出てくるのに対し、「レジスタンスアヴァロン セオリー」で検索してもあまり出てきません。研究があまり進んでいない。こういったゲームはいろんな人が研究をして、議論を交わすからこそ発展するんだと思います。人狼のわかめて鯖の古い掲示板を読んでてそう思いました。

また、「レジスタンスアヴァロンオンライン」というチャット版アヴァロンを制作して公開している方も発見しました。僕はユーザー登録しましたが、いかんせん過疎ってて村が走らない...w

僕はレジスタンスアヴァロンは本当によくできたゲームで、人狼の上位互換ゲーとすら思ってるんですが、あまり流行っていないのが不可解です。

っていう愚痴でした^_^

あ、レジスタンスアヴァロンオンラインのURL貼っときます。

https://resistance.spiel.jp/